空き家が増えています

いま地方だけでなく東京でも空き家が増えて来ているそうです。
空き家となった理由では、別の住宅に住み替えた後、当面は売却や賃貸をするつもりがないまま放置していたり、
親から相続したままだったり、あるいは別荘などとして購入したが使っていないといった状況が浮かび上がった。
また、空き家所有者のうち、売却や賃貸などを検討しているのは24.0%で、71.0%の人は特に何もしないまま放置している状況。さらに空き家について、特に管理すらしていない人が12.8%もいたそうです。

さらに様々な事を調べてみると…
空き家が増える事で様々な地域コミニュティへののデメリットが発生します。

不審火
消防庁の調べ(平成24年1月〜12月)によると、日本全国の総出火件数は44,102件。そして出火原因の1位は「放火」となっており、実に年間5,340件(総出火数の約12.1%)。また、出火原因の特定が難しいものの、「放火の疑い」となっているのが3,184件もあり、「放火」と「放火の疑い」を合わせると、8,524件(総出火数の約19,3%)にも及びます。つまり、全ての火事の5件に1件は「放火」または「放火の疑い」が出火原因となっています。

社会問題化する空家倒壊の危険性
空き家には古いものが多く、特に耐震基準が改正された昭和56年以前に建てられた建物は耐震性が大きく不足している可能性もあります。そのため、小さい震度の地震や台風でも倒壊する家屋が出ています。

空家・空地には不審者(動物)が侵入する可能性が!
不審者が狙っているのは「誰も来る可能性がない家」です。そのような家であれば、長期間安定して住むことができるためです。また、家の中に家財道具や布団などが揃っている住宅も標的になってしまう可能性があります。

治安悪化を引き起こす空家・空地
景観を破壊する空家・空地とは、建物は老朽化し、雑草が高く伸び、もう長い間、人が足を踏み入れていないようなものです。このような家や土地は、景観上良くないだけではなく、不法投棄や害虫・害獣の繁殖の原因となってしまいます。

詳しくはこちら、NPO法人空家・空地管理センター
http://www.akiya-akichi.or.jp

こちらはで全国の過疎化市町村マップが見れます(http://www.kaso-net.or.jp/kaso-map.htm

過疎化という言葉は地方だけの問題と思われますが、実は東京圏でも45年間で15倍に「空き家」が増加しています。地域別空き家率を見た場合、首都圏で最も高かったのは千葉県で13.1%。以下、東京都特別区(以下、23区)が11.3%、埼玉県が10.7%、神奈川県が10.5%と続いた。東京23区の空き家数は約54万戸にものぼります。

東京都の空き家率ベスト10(戸建住宅を除く住宅の空き家率:町村を除く)
1 中央区   29.0%
2 千代田区  28.0% 
3 あきるの市 23.6%
4 目黒区   19.7%
5 福生市   18.5%
6 武蔵村山市 18.4%
7 青梅市   17.9%
8 台東区   16.9%
9 東大和市  16.1%
10 日野市  16.1%

日本の住宅市場はすでに「飽和状態」をはるかに通り越し大幅余り状態です。総務省の調査によれば、平成20年10月1日時点での総住宅数5759万戸に対して、総世帯数は4999万世帯と、約760万戸の空き家が発生しています。
「人口減少時代の住宅・土地利用・社会資本管理の問題とその解決に向けて(下):(野村総合研究所)」によれば、もし2003年のペースで新築(約120万戸)を造り続けた場合、30年後の2040年には空き家率が43%に達し、
いわば「お隣は空き家状態」になってしまいます。仮に新築を造るペースを半分(約60万戸)にした場合でも30年後には空き家率が36%なってしまうそうです。

これ以上新築を建てないで、今ある住宅を有効活用することが急務だと思います。既存住宅の有効活用の牽引約にこそ古民家はふさわしいイメージリーダーになれると思います。