差し鴨居

今日は差し鴨居について、


差し鴨居とは建具の上に入る鴨居(建具の上に入る溝が掘られた材)部分の背が高く、構造材としても機能しているものとなります。大径材であり、また木目の美しい良質の広葉樹や針葉樹が使われており大変貴重なものです。


農家住宅の「田の字」型の間取りや、豪雪地域に多く用いられる伝統構法の構造材兼造作材で、柱間が2.7m(九尺)から5.4m(三間)程度の間に用いられる背(高さ)が21㎝(七寸)~60㎝(二尺)程度あり、鴨居と桁や胴差しの役割を果たします。敷居の背の高い差し敷居(玄関上がり口などに使用)と上下で用いられる場合もあります。壁の少ない真壁構造の軸組を強固なものとし、構造だけでなく造形的にも室内に変化をつけることができます。