今日は雨漏りについて、
雨漏りは外壁、屋根から発生するが継続的な雨漏りは構造材などを腐朽させる原因となるため古民家鑑定においても確実な調査が求められる。
所有者に雨漏りがあるか、雨漏りがあって修理をおこなったかをヒヤリングし、雨漏りは無いと言った場合でも室内に置いて、天井や壁などに雨染み後が残っていないかを良く確認し、雨染みがあった場合には外部から雨水の浸入経路を調査する。
各部での雨漏りをおこす可能性がある部分は伝統構法、在来工法とも主に下記の部分を確認する。
外壁
柱と壁の隙間や欠損
下地材に迄到達するひび割れ、欠損、浮き、はらみまたは剥落がある
複数の仕上げ材にまたがるひび割れや欠損がある(構造の変形に伴う可能性)
金属部の著しい錆や化学的浸食
仕上げ材の著しい浮きや欠損
シーリングや防水層の破断や欠損
換気扇などの開口部のウェザーカバーの脱落や破損、開口部の隙間やシーリング材の劣化
建具、開口部
建具周辺の隙間や破損、建具の開閉不良
建具回りのシーリング材などの破断
屋根
屋根仕上げ材の著しい破損、浮き、ズレ、ひび割れ、劣化、波うち、欠損または脱落
水切り金物等の著しい錆や化学的浸食 *粘土瓦の棟漆喰の欠損及び腐食、棟瓦の銅線等の劣化は雨水の侵入を防止する部分ではないので該当しない。
樋の脱落、劣化、傾斜の以上や落ち葉などに寄る詰まり(竪樋も確認)
軒天井
軒裏天井の雨漏り跡
バルコニーやベランダなどがある場合には防水層の劣化などで雨漏りの可能性があるので確認する。