北信越地区大会

9月末福井県にて開催された北信越地区大会に参加して、おさごえ民家園(福井県福井市月見5−4−48)さんにお邪魔してきました。

おさごえ民家園は、福井に生きた先人たちの暮らしを垣間見ることのできる古民家園。 県内を代表する、18世紀前後に建てられた豪農や庄屋などの古民家5棟のほか、土蔵や灰小屋、厠などがそのまま移築・復原されています。各家に自由に入ることができ、家の中には昔の家具や生活道具も当時のままに展示してあります。


建物は6棟あるのですが、入り口を入り左にある最も大きな旧城地家は茅の葺き替え工事で、茅がおろされ垂木が見える状態になっています(雨漏りしないように屋根全体に透明のビニールが被されています)小屋裏は通常暗いためなかなか細部迄観察出来ないことが多いのですが、細部にわたり見れますので大変勉強になりました。


地区大会において、福井大学 元建築建設工学科 福井宇洋 先生の「越前の民家について」のご講演を聞かせて頂きました。


北信越は福井を始め、富山など広間型といわれる間取りが多く、福井では細分化され系統が非常に判りやすくなっており、古民家自体が大切に保存されていると感じました。


古民家は作業空間の土間と住居空間の床(ゆか)部分の構成ですが、

田の字型(整型間取り)は建物全体を「にわ」を初め、「おもて」「だいどこ」「なんど」の四つに仕切られますが、

広間型は、四つに仕切られた四間の床部分の下手に梁間一杯の「おいえ」と呼ばれる広間と「にわ」をとられる形式になります。


外観上の特徴としては入母屋の茅葺に「つのや」が付けられたものが多く、見上げればまるで自分に迫ってくるかのような迫力ある外観でした。


古民家は地元の資材を使い、各地域の気候風土に合わせて建てられた地域の住文化を残す建物です。各地域それぞれの古民家の特徴を学び、それを後世に残していくことこそが古民家鑑定士の使命だと再確認しました。


北信越の古民家鑑定士の皆様お世話になりました…。


おさごえ民家園HP

http://www.city.fukui.lg.jp/dept/d620/minkaen/index.html