三和土

三和土、なんと読むかご存知ですか?

たたきと読みます。古民家の土間の床に使われている地面の事になります。三和土は、赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗ってたたき固めた「敲き土」(たたきつち)の略で、3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」と書かれます。


敲き土とは花崗岩、安山岩などが風化して出来た土をいい、石灰と水を加えて練ると硬化する性質があり、コンクリートなどがなかった時代に地面を固める方法として使われ、明治時代にも既存の三和土を改良した人造石工法「長七たたき」などが用水路の開削工事などにも使われてきました。


三和土は地元の土を使用して作るのが一般的で、地域により色合いが変わる。


有名な産地としては、関東を流れる荒川で採れる「荒木田土」、

愛知県三河地方から採れる花崗岩が風化して粘土状になった「三州土」、

その他、長崎の天川土、京都深草の深草土などがある。


作り方は、砂利を含んだ赤土などの粘土に石灰と苦塩(にがり)を混ぜ、叩き棒や叩き鏝を使って硬くなるまで付きかたます。厚は10センチ位取る方がいいと思います。石灰は粘土の硬化を助け、にがりは冬に土間の凍結を防止する効果がある。配合に関しては土の成分により変わってくるので施工前にいくつかサンプルを作って検討する事が必要です。