建物の劣化について

今日は、建物の劣化の種類について

建物を劣化させる現象としては、風化、摩耗、腐朽、虫害、それに腐食などが上がられます。


風化とは、建物の外壁や屋根部分などが紫外線、風雨、塵芥(じんかい)などで表面や塗膜面が劣化することです。

建物で風化する部分といえば、外壁などの屋外部分となります。


摩耗とは、縁甲板や畳、階段など人が歩いたり、建具の溝など材料同士が摩擦を繰り返すことで損耗することです。


建物で摩耗する部分は主に可動部分になりますが、塵芥や土などがあると摩耗は早まりますので定期的な掃除が予防になります。


腐朽と虫害は先週のメルマガなどで書いておりますのでご参考にしてください。

腐朽並びに虫害部分としては、床下、床組、軸組に小屋裏など。


腐食とは、金属部分が湿気を帯びることで錆びたり、大気中の塩素ガスなどの影響で錆びることで表面を塗装などで保護することで防げます。建物で腐食の影響がある部分は金属を使った部分で、金属製の樋や、屋根の谷板金などが挙げられます。



腐朽の中で時に質問が来る内容として、腐朽菌とカビの違いについて尋ねられることがあります。

カビも菌類には違いがないのですが、腐朽菌が木材のセルロースやヘミセルロースを分解するのに対し、カビの栄養源はアミノ酸やタンパク質などの糖類や木材表面に付着した汚れなどです。ですからカビが付いているからと木材が腐ることはありません。しかし、建物にはあまり影響を及ぼさないカビは人体には影響があります。不衛生な状態になりますしひいては食中毒やアレルギーの原因ともなります。


カビも湿気のある場所を好みますのでカビが発生している部分は当然腐朽も進んでいる可能性は高くなります。押入れなどにカビが発生すればそのまま腐朽に進行していくのでやはり湿気を排除する対策は必ず必要という事になります。


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