メリット、デメリット

古民家とは建てられてから50年を経過した木造軸組工法の建物と定義しており、50年という年数は国の登録有形文化財制度の築年数と合わせています。

古民家には、伝統構法と呼ばれる建物と、在来工法の建物があり、更に伝統構法に在来工法が増築された混構造と呼ばれる構造も含まれます。木造住宅でもアメリカから来たツーバイフォー工法やログハウス、日本のログハウス構造校倉造り(あぜくらづくり)などは含まれません。

伝統構法の特徴は石場建ての礎石基礎を持ち、在来工法はコンクリート製の布基礎があります。それぞれのメリット、デメリットを書き出すと以下のようになります。

伝統構法住宅のメリット

1,夏を快適に過ごす先人の工夫を学べる住宅
2,地震に耐えるための免震的構造
3,地産地消の循環型建築
4,自然素材の安心空間住宅
5,開放的な間取りによる地域とのコミニュケーションの取れる住宅
6,現在の欧米型の個人主義住宅とは対極の家族での団欒を重視する住宅
7,可変性に優れた就寝一体の住宅

伝統構法住宅のデメリット

1, 気密性断熱性の無さによる冬の寒さ
2, お客様中心の家長主義の間取りは現在のライフスタイルに合わない
3, 室内の暗さ

在来工法住宅のメリット

1,現在の住宅に比べて国産自然乾燥材の使用割合が高く長寿命である
2,中古住宅購入時には安く程度のいいものが手に入りやすい
3, 現在のライフスタイルと同じ間取りは使い勝手がいい
4, 可変性に優れた就寝分離の住宅

在来工法住宅のデメリット

1, 耐震基準が明確でなく、地震の際の安全性確保の改修が必要
2, メンテンス状況により物件コンディションに格差が大きい
3, 設備などの交換時期が来ている