八の九 具体的な構法の判定基準について


P514 ここは試験に出てくる部分ではありません。古民家鑑定する建物が伝統構法で建てられたものか、在来工法で建てられたものなのかを探る為の調査シートが古民家鑑定調査表にはついており、簡易的に30個の質問に答えるだけで伝統構法か在来工法かの判定をおこなえます(あくまで簡易なので絶対という事はありません)ここの質問内容の意味が分かるようになってくればもうすぐ1人前の古民家鑑定士という事なのです。


質問の意味でどちらの建築構法に近いか分かりますか?


1、構造体に大断面の部材が使われている


2、柱は105角や120角が使われている場合が多い


3、柱が120角以上の大きなものが使われている


4、柱間に貫が通されている


5、柱の下に土台が敷かれている


6、筋交い火打が使われている


7、筋交い火打などの斜材が使われていない


8、柱や梁などに金物が使われている


9、基礎と土台がアンカーボルトで固定されている


10、土台も用いられるが、足固めが使われている場合が多い


11、コンクリート製の基礎が無く、外壁面の基礎が独立基礎や石場建てである


12、建物外周面の壁にはコンクリート製の布基礎が使われている事が多い


13、柱や足固めの下に長石などが敷かれている


14、鴨居が差し鴨居などで大きなものが使われている


15、小屋組に丸太梁などが使われ幾重にも重なるように組まれている


16、小屋組が登り梁や甲乙組で組まれている


17、外部に飛び出している梁が渡りアゴで組まれている


18、棟木の下に平行に地棟が入っている事が多い


19、軒先の組み方が折置組で組まれる事が多い


20、軒先の組み方が京呂組で組まれている事が多い


21、壁は土壁で漆喰仕上げなどで真壁構造であることが多い


22、屋根は茅葺きや粘土瓦葺きなどが使われている事が多く、軒裏の垂木などが表しである


23、屋根は軽量な屋根葺き材が使われ軒裏の垂木などは見えない


24、建築確認申請書などの書類が残っている


25、建築年月日が昭和25年以後である


26、平面図や立面図などの図面が残っている


27、外壁は大壁でモルタルなどの仕上げが施されている


28、内部の壁は大壁になっている部屋が多い


29、間取りは田の字ではなく2階建てである


30、浴室やトイレが長方形の建物平面内に納まっている(別棟になっていない)

答えはこちら…

伝統構法によく使われている1、3、4、7、10、11、13、14、15、16、17、18、19、21、22、


在来工法によく使われている2、5、6、8、9、12、20、23、24、26、27、28、29、30、


*判定シートはこのどちらの特徴が多いかによって判定が出されます。